『学園Prince~学園征服宣言~』
ブランド:BOY'S SOFTWARE(解散)
ジャンル:ADV
レーディング:X指定
シナリオ:バーバラ片桐
原画:Dr.天
ボイス:有
萌え:フリーダム
総合:佳作
シナリオ:★★
BL書籍に通じているお姉さん方が100万回くらい言っているであろう「Dr.天×バーバラ片桐という組み合わせですべてを察しろ」な一品。常人の理解のヒューズを吹っ飛ばす最高にゴキゲンなバカゲーです。
男子校・私立愛翼愛欲学園2年菊組に転校するハメになった主人公が、悪徳理事長の尻尾を掴んで学園征服してやるぜ、そのためにはパートナーを作って男同士仲を深めるぜ、というちょっと何言ってんだかよくわかんない筋書。
攻略対象は破壊屋・情報屋・博士・王子・ショタ×2・ライバル従兄弟と個性派揃いで、主人公はこれといった葛藤なく彼らと菊座をクライシスし合う剛の者。
そんな連中だからこそ笑いを取る時も、軽妙洒脱なテキストなどという軟弱なモノに頼らず、男体盛り・巨大化セックス・ナニのサイズを金庫の暗証番号にする、金庫突破のためフェラでサイズ計測、攻略対象と結ばれた後脈絡なく別の男とくっついてED等々、男らしく真正面から特攻してきます。「なんで? どうして?」というユーザーの疑問の一切を焼き払い、有無を言わさず愛欲学園の掟を叩きつける力強さには一周回って感心しました。
強引攻め様みたいな本作はフリーダム極まりない男×男ワールドですが、不思議といやみを感じず爽やか。キャラクターの言動とストーリー展開は電波出力高めのわりに、テキストはさすが商業実績のあるプロなので整っています。お下劣と紙一重の笑い(+ささやかな萌え)は、他では味わえない珍味と言えるかもしれません。
グラフィック:★★☆
漫画家のDr.天氏が担当。癖のある絵柄なので評価しづらいですが、氏のファンならクオリティ・枚数共に満足できるのではないでしょうか。スチルがアダルトシーンに偏っているのも、本作らしいといえばらしい。
サウンド:★☆
この項目には何一つ期待していなかったし、期待通りの結果に終わる……かと思いきや、アダルトシーンで流れる横スクロールアクションのフィールド曲のようなリズミカルなBGM、スタッフロールもどきで唐突に鳴り響くへっぽこファンファーレ&行進曲など、耳からも笑わせてやろうという制作側の配慮を感じました。お気遣いありがとうございます。
ボイス:★★★☆
ゼロ年代BLゲームらしい豪華声優陣。主人公の鉄仮面氏をはじめ、野蔀由輝氏、緑川光氏、三木眞一郎氏、伊藤健太郎氏、松濤エルサ氏などそうそうたる顔ぶれです。
声優いじめかと危惧してしまう電波セリフを華麗にこなす様は見事の一言。BL出演経験豊富なだけあって、これしきのことでは微動だにしないのかもしれません。
演出:★☆
貧弱、まあ期待していなかったのでこの程度。場面転換時に挟まるスチルラフ画のアイキャッチは、ルート固定した後もカレシ以外の男とのイチャつきCGをランダムで表示させる剛毅さ。こまごまとした箇所の手抜きすら笑いに昇華される、これぞ怪我の功名。
システム(ゲーム性含む):★☆
2004年発売の商業ゲームにもかかわらず、一発でNScripter製だとバレるシステムもまた男らしい。取り繕うなんて軟弱なことはしないのだ。既読スキップ不可、マウスホイール進行不可、バックログで音声再生不可と、ことごとく化石仕様。バグがあるのでパッチ必須。
登校→瞬時に放課後→「どこ行こう?」→お目当てのキャラのもとへ、という無味乾燥の行動ターンを繰り返せば基本的にはOK。選択肢も少なく、攻略に手間取ることはないと思います。
総合:佳作
ゲームとしてのクオリティは駄作~凡作あたり、ただし笑いというただ一点において本作は無二のきらめきを放っています。限りなく爆笑と冷笑の狭間ですが、その冷や汗ものの危うさすら魅力でしょう。
いちおうBL的お約束は盛り込まれているので、頭からっぽにしておけば萌えも得られると思います。何が起きようとも愛欲学園ではよくあること。肝に銘じて学園征服頑張ってください。

好きキャラ:瀬戸優、弥勒京一
好きルート:優ルート、ハカセルート
好きカップリング:-
好きサウンド:『愛の翼を広げ』(笑)
こんな人にオススメ:バカゲー好き、ライター・原画家ファン、声優ファン

 
 

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