『エトワールの方程式』
ブランド:ClearColor(解散)
ジャンル:育成シミュレーション
レーディング:X指定
シナリオ:平詩野
原画:走麻下
ボイス:有
萌え:好事家向け
総合:駄作
シナリオ:☆
幻冬舎コミックとのコラボ企画として世に出てしまった不幸な作品。憤りよりも先に込み上げるのは憐みである以上、ハンコシナリオもbot主人公も何もかも広い心で受け止めましょう。
舞台は芸能科がある学園。アイドルの卵である新入生を育成し「ゴールドラッシュ」(スター誕生みたいなもん)で優勝を目指すことがゲームの目的らしい。おそらく過酷であろう3クリックほどで終わるレッスンをマネジメントし、脈絡なく持ちかけられるお悩み相談に毒にも薬にもならない一般論を返し、攻略キャラが光の速さでトラウマを克服する茶番劇は、ゴールドラッシュで優勝しようがしまいがハッピーエンド一択という衝撃のオチで幕を閉じる。「育成シミュレーション」と自ら銘打ったゲームジャンルを、スタッフの皆さんは100万回復唱してほしい。
まず漫画版とまったく別のストーリーを企画したことがまずかった。漫画では攻略キャラ同士がCPになっているので、主人公の智也くんはゲーム用に投入された新キャラなのでしょう。気の毒になるほど無味乾燥な性格にされたあげく、引きずられるように8人の攻略キャラも薄味仕様。そのうえ漫画・ゲームユーザーどちらから見ても“脇カプ”なので、まさに誰得としか言えない。
中でも一番驚いたのが、全編ト書きを排したセリフのみで進行する大胆不敵なスタイル。当然ながらアダルトシーンでは何が起こっているのか不明、と言っても正味2〜30クリック程度で終わるのでさほどダメージはありません。
がっつり攻受決まっていると思いきや、全キャラリバーシブルとその気概だけは賞賛したいです。
グラフィック:★★
昔懐かしBL漫画風味といえばいいのか、適度に華があって整っていて、キャラの描き分けもできていて、原画家さんは良い仕事をしたと思います。
なのに塗りがその良さをじわじわ殺してる。ドぎついベタ塗り、やる気がみじんも感じられない背景諸々。仮にも芸能科がある名門校だというのに、うちの母校よりショボい門構えには笑わせてもらいました。
サウンド:★
フリーの同人ゲームレベルと切って捨ててしまいたいところですが、なにげにキャラごとにテーマ曲があったり、そもそも全24曲と数だけは豊富だったり、頑張ろうという姿勢はあった気がします。SEや音量調整は例に漏れず手抜きの極みで、逆に安心した。
ボイス:★★☆
どんなぐだぐだシナリオだろうと声優は己の本分を成し遂げる。すごいことです。主人公に鈴村健一氏、高橋広樹氏や鳥海浩輔氏など中堅を起用し、他も有名とは言えないかもしれませんがそつなくこなせる方が多い印象でした。
演出:★
まったく憶えていないということは、少なくともBGMをブツ切りにしたりテキストとCGが合ってなかったりつーことはなかったんだと思います。アダルトシーンでのCG縦揺れガタガタには笑わせてもらいました。
システム(ゲーム性含む):☆
朝練・夜練で各1コマ選ぶだけの何の面白みもない育成パートや、否応なしに2股3股になるぐにゃんぐにゃんのフラグ管理はかろうじて笑いに昇華できても、操作性の悪さだけは思わず真顔になってしまった。ゲーム中にコンフィグ画面の起動不可、任意のポイントでセーブ不可、スキップ・バックログ未実装とダメ要素揃い踏み。凝ろうとした結果ユーザーを的確にイラつかせる育成画面のエフェクト、気の抜けた起動&終了ボイスなど、力の入れ所はそこじゃない。
動作は安定しておりバグや誤字も少なく、デバッグはちゃんとした体制下で行われたようです。誰か一人でも「ダメでしょ」と声を上げてくれなかったものか、それだけが悔やまれる。
総合:駄作
凡ゲーにしても落第点、クソゲーと呼ぶにはパンチが足りず。ダメな子ゲーかな……。脱力必至のシナリオとシステムに、そこそこの原画と声優でなんとか体裁を保ったというところでしょうか。個人的にはこの残念な感じが嫌いになれず、けっこう楽しんでしまったのも事実。たいして予算も時間もない初心者がいっしょうけんめいつくりましたと言わんばかりの隙のない低品質に、いつしか愛着が湧いてしまう。そうなればあなたも立派な好事家(クソゲーハンター)です。Welcome to Underground...

好きキャラ:柳原慧
好きルート:-
好きカップリング:-
好きサウンド:-
こんな人にオススメ:原画家or声優の熱烈なファン、残念系クソゲー好き、リバ好き

 
松沢×慧のコミック版(たぶん) 拓海×優紀のコミック版(たぶん) 前エルダー×二階堂のコミック版(たぶん)  

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