『屠殺の園』
ブランド:Catear
ジャンル:性倒錯エロティシズムストーリー
レーディング:X指定
シナリオ:HAIN
原画:来夢来夢
ボイス:無
萌え:底冷えレベル
総合:名作
※自分が『水仙花』信者であるため、評価がかなり曖昧かつ偏ったものになっております。
あらかじめご了承のほどお願いいたします。
シナリオ:★★★★☆
もう多くを語ることはないでしょうが、凄まじい、の一言に尽きる。
『屠殺の園』。なるほどよく考えられたタイトルだ。痛烈で残酷で、だけど慈悲深い舞台でした。
このゲームをプレイする大前提として、男性向けエロゲーに触れている、ということが挙げられると思います。多少なりとエロゲーをかじっていれば、『屠殺の園』とは何か、何を言いたいがためのゲームだったのかが、よりわかりやすい。
逆に、エロゲーに触れる機会など滅多にない腐女子にとっては非常に不親切なつくりで、一見さんお断り、の雰囲気が鼻につきます。どちらにせよ商業的とは言えない内容であるため、HAIN氏による個人作品として考えた方がいいかもしれません。
つまりこれは(ネタバレ)エロゲーのヒロインにだって心はある。なのに我々消費者・製作者の欲望はどんどんエスカレートし、彼女らに無理ばかり強いる。彼女らのこともかえりみてほしい(ここまで)という、なんとも自虐的で傲慢なメッセージを含んだメタフィクション。HAIN氏の勇気を讃え、名作とさせていただきたいです。
グラフィック:★☆
決して上手いとは言えない不安定な原画すら、感慨を抱かせる不思議な魅力があります。
ただ、残念なのは塗りや解像度。これはひどい。いくら低価格とはいえ、手抜きが過ぎる。グラフィックだけが唯一足を引っぱっていました。
『水仙花』では膨大かつ独特なグラフィックで魅せてくれただけあって、ここは本当に残念です。
サウンド:★★★★★
サウンドを手がけるのは、『水仙花』でもおなじみさっぽろももこ氏。アクの強い楽曲が舞台によく合っています。文句なしの名曲揃い。
演出:★★★★
弱々しいグラフィックを最大限魅せようとした演出には拍手を送りたいです。
まんま“舞台”を意識した立ち絵表示、フェードの仕方が印象的。シーンのつなぎ方も絶妙で面白いです。声があればもっと映えただろうな、とちょっと惜しい。
(ネタバレ)ツバキの首が落ち、その形が“落ちた椿の花”に変わっていく(ここまで)シーンは震えた……。そういうことか!
システム(ゲーム性含む):★★★☆
コンフィグ部分はスタンダードで使いやすいです。
ゲームシステムはこれまた『水仙花』同様一風変わっていて、DVDのチャプターの用に、好きなシーンを選んで再生できてしまいます。なぜこんなシステムを採ったのか、なんだかゲーム自体に嘲笑われているようでぞくぞくしました(笑)
総合:名作
上述の通り、「エロゲープレイヤーである」または「『水仙花』プレイ済みである」が最低条件に挙げられる、ハードル上げ過ぎムチャブリ全開のBL(?)ゲーム。構成する全ての要素が、HAIN氏のシナリオのためにあるようなものです。
低価格なのでプレイ時間は短いのですが、その分濃ゆい内容に耐えられるかどうか。一見するとただの電波ゲーですが、メッセージはいたってシンプルです。
それにしても、前作の御門といい、今回もシャムには痺れたなあ。残酷な現実の中、負けずに生きてほしい、と願わずにはいられない。

好きキャラ:シャム
好きルート:-
好きカップリング:-
好きサウンド:『屠殺の園』
こんな人にオススメ:『水仙花』プレイ済み、深読み好き、変り種が好き

HAIN+さっぽろももこの傑作。『屠殺』と併せてどうぞ。 『水仙花』の姉妹作的存在。 アプローチ方法こそ違いますが、同じメッセージ性を含む名作。 屠殺の園の成れの果てか……。

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