『Laughter Land』
ブランド:郎猫儿
ジャンル:ADV
レーディング:X指定
シナリオ:長野和泉
原画:唯月一
ボイス:有
萌え:少年たちの哀しいダークファンタジー
総合:秀作
※音楽担当のお名前を間違って記載していました。申し訳ございません。
シナリオ:★★★★
ダークファンタジーの名は伊達ではない。深読みすればするほど哀しい、喜びの国のおとぎ話。
「死生観」を扱った前作『神無ノ鳥』に対し、今作のテーマは「未熟な少年の成長」。幼いがゆえの脆さ、残酷さ、そして懸命さが一貫して描かれていて、哀しくやるせないストーリーになっています。
このような題材を扱ったせいか、ボーイズ“ラブ”と言うにはちょっと物足りない。恋愛というよりは友情。明確な恋愛描写がないまま行為になだれ込むこともあるので、いっそ全年齢でもよかったのでは? と感じました。
総勢7名の攻略キャラの位置付けには意味があり、それぞれが『Laughter Land』という物語を構成する大事なピースになっています。物語のためにキャラが動く、のではなく、物語のためにキャラが存在する、というのはプレイしていて気持ちがいい。しだいに明らかになる真相が気になって、一気に進めることができました。
だからこそ、伏線回収の甘さ、最終ルートの呆気なさが残念でなりません。クライマックスくらいは、全員揃って活躍してほしかったところ。
BLらしい甘々を期待すると肩透かし。泣きを求めても微妙。けれど、“少年”という不安定で未熟な生きものを描いた、味わいのあるシナリオでした。
もっともっと深く掘り下げてくれれば、と思うところはありますが、“ショタ(少年)ゲー”としてはある意味正統だったのでは。
グラフィック:★★★
『神無ノ鳥』に引き続き、唯月氏が原画を担当。全体的に不安定で、バランスの崩れがひどい絵もちらほら。郎猫儿の塗りがカバーしているので、低クオリティには見えないところが救いか。
キャラデザは可愛らしく雰囲気に合っているのですが、いかんせんシリアスなシーンでは迫力に欠けます。
サウンド:★★★☆
あるるかん氏が担当。
『神無』レベルには及ばないものの、ここぞという時に流れる曲はツボを押さえていて、こなれた印象を受けました。
ボイス:★★★☆
BLではおなじみのキャスティング。外見がショタなので、違和感のあるキャラも多いですが、おおむね安定していました。
トマやグレッグなどの三枚目キャラは、声優さんの力が大きい。笑わせてもらいました。
最優秀演技賞は、ギュレッド役の下和田裕貴氏に捧げたい。愛らしくも不気味な少年ボイスから、青年、老人と徐々に変化する神がかった演技に度肝を抜かされた。一聴の価値あり、です。
演出:★★
可もなく不可もなく。『帝国』よりは進歩していたような気もしなくもない。
システム(ゲーム性含む):★★★
一通り揃っていて、快適。セーブ画面でコメント入力できないのがちょっと残念。
軽いループものですが、順調に攻略していけば真相まで親切に誘導してくれるので、あくまでもスパイス程度。
進行不能バグや強制終了バグがあるので、プレイ前はパッチをDLしておきましょう。パッチを当てたにも関わらず、音声が再生されない箇所があったりするのですが自分だけか?
総合:秀作
ショタ、主人公攻め、友情という自分の好みの要素が詰まりまくった秀作。
キャラ萌えではなくストーリーを楽しむ系なので、人によって好き嫌いは分かれるかと思います。
ショタと言えど各々中身はオトナなので、ひたすら可愛いショタっ子を求めるのも不正解。少年という存在に、何か特別な思い入れのある方にとっては、心に突き刺さる一作になるでしょう。

好きキャラ:ギュレッド、セルジ
好きルート:真相ルート
好きカップリング:ディック×セルジ
好きサウンド:『A TRUE FRIEND』
こんな人にオススメ:主人公攻め好き、鬱ゲー好き、少年同士の友情に萌える

ドラマCD。全攻略キャラ後日談。 小説版。傑作。フルコンプ後に読むべし。 ビジュアルファンブック。制作秘話や書き下ろしイラストなど。

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